メンテナンスは計画的に実施しましょう


テント倉庫は鉄骨と生地で構成されているシンプルな構造です。
建物を長く活用する際に欠かせないものがメンテナンスです。
今回はテント倉庫のメンテナンスである生地の張替えについてお話していければと思います。

テント生地の交換の目安は?

もちろん生地によって推奨年数は異なります。
よく使用されるテント生地の場合、7年~10年と言われています。
実際にテント倉庫の生地替えを行っている事例を基にすると12・13年位だと思います。
倉庫が設置されている環境などにも大きく左右されるため、専門業者に相談されることをお勧めします。

劣化はなぜ起こる?

テント生地の劣化は、主に紫外線による経年劣化が挙げられます。
特に屋根部分は紫外線の影響を受けやすく劣化が進行しやすい箇所でもあります。
実際に生地替えの物件で生地の状況を確認すると
屋根部分は弾力性を失い、パリパリの画用紙のような質感になってしまっています。
その状態で風や雪などの負荷により大きく裂けてしまうということがあります。
大きく裂けてしまう等が起こってしまうと大切な保管物に被害が発生してしまう恐れもあるため
そのようにならないうちにメンテナンスを行うことが重要となります。

生地替えはどのように行う?

テント倉庫の生地替えは基本クレーンと高所作業車で行います。
他の建築工法のメンテナンスの場合、足場を掛けることが一般的となります。
テント倉庫の場合、ほとんどの場合は足場を掛ける必要がありません。
よって、メンテナンスコストを抑制することが可能です。

手順としては、まず使用されていたテント倉庫の生地を剥がしていきます。
高所作業車を使って、生地をカットしてきます。
また、テント生地と鉄骨はロープによって固定されています。
生地と合わせロープをカットし、鉄骨と切り離していきます。

テント生地を剥がしたのちに新しいテント生地をクレーンを使って屋根まで上げ
高所作業車と連携し鉄骨の頂点である「天骨」に載せ広げていきます。


テント生地を開き、全体に被せたあとは鉄骨と生地をロープで固定していきます。

工事期間は?

500㎡以下の中型のテント倉庫であれば、3日~5日程で全体の工事を完了することができます。
ここもテント倉庫の生地の張替えのポイントです。
短工期で工事を終わらせることができるため、大型連休などを利用し稼働に支障をきたすことなく
メンテナンスを完了させることができるのです。

メンテナンスは計画的に

最近の傾向としては、テント倉庫の生地替えを8年~10年のタイミングで実施していく。
とルールとしている企業様が増加しています。
またテント倉庫を新設する場合にメンテナンスコストを把握し、事前にメンテナンス計画を
策定されるということもあります。

これは先程も挙げましたが、劣化による保管物へのダメージを発生させないリスクヘッジの
考えが主流になってきていることが挙げられるかと思います。

特に倉庫は自社製品だけでなく、お客様のものを保管するケースもあり、その保管物に
ダメージが発生することは大きな問題に発展してしまう可能性もあります。

だからこそ、メンテナンスは計画的に実行していくことが重要となります。

この記事を書いたのは:
小出 純

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